カメラマン・写真講師の椎名トモミです。
ここではちょっとした「写真のコツ」について書いていきます。
撮った後に構図を変える
レッスンでお伝えするのは、主に「撮影時」のカメラの設定や撮り方ですが、
今回は、撮影後に”イマイチな写真”をよくすることができるテクニックの一つをご紹介します。
それは「トリミング」
トリミングとは、撮影した写真の要らない部分をカットして希望の構図にすること。
レンズの望遠(遠くのものを大きく撮る側)が足りなくて、撮りたいものがとても小さくなってしまった時など、そのままだと”イマイチな写真”ですが、トリミングすることでいい写真にすることもできます。
例えばこの写真。
プールサイドから撮影しましたが、ズームレンズの望遠が足りなくて
*子どもが小さく
*他のお客さんが中途半端に映り込み
してしまいました(左の写真)が、トリミングで子どもが主役の写真になりました。
イマイチな運動会の写真もトリミングでよみがえる
運動会での撮影は、子ども写真の中でもかなり難しい部類に入るでしょう。
「早く走るお子さんにピントを合わせてタイミングよくシャッターを切る」のが難しいのはもちろん、
「校庭が広くて、遠くにいるときには望遠ズームが全然足りなかった(小さくしか写せない)」
「周りに人がいて、今いる場所からしか撮れない(自由に動けない)」
という点が、さらに運動会写真のハードルを高くしているといえるでしょう。
この写真は友人がお子さんの運動会で撮影したものです。
左の写真では、主役のお子さんがとても小さく写っていてイマイチです。
これをトリミングすると、右のような写真になります。
どうでしょう?
一見「失敗したなー。削除しよう」と思うような写真が、トリミングすることでお気に入りの写真になることもあります。
ぜひ、こういった写真をトリミングしてみてください。
トリミングの方法
画像編集ソフトでトリミングすることもできますし、
最近はカメラの編集機能を使って、カメラ内でトリミングすることもできます。

<左>Panasonic/GM1Sの設定画面 <右>Nikon D5300の設定画面
パソコンが苦手でも、カメラ内でトリミングできれば大丈夫ですよね!
撮影時の注意点
撮影後にトリミングで構図を整えるためには、撮影時に十分な画素数があることが重要です。
撮影時の画像データのサイズを「L・M・S」のように設定できるようになっていますが、その際に小さいサイズを選んでいると、もともとの画素数が少ないため大胆にトリミングした場合に、とても小さいデータになってしまい、プリント時に画像が荒くなってしまうことがあります。
後からトリミングをしようと思うなら、Lサイズで撮影するようにしてくださいね。